私たちが、食べたものを消化・吸収・排泄したり、筋肉を動かしたり、呼吸をしたり、考え事をしたりするプロセスに、すべて酵素が関係しています。
この酵素の働きを無視した栄養学、たとえば、カロリー計算や、ビタミン・ミネラルばかりを問題にしている栄養学は、健康を目指すには、片手落ちの学問です。
理想的な食事を摂ったとしても、酵素がちゃんと働いてくれないと、栄養として、体内に消化・吸収・利用されないからです。
酵素は、カロリーや、ビタミン・ミネラルに比べて、話題になることは少ないのですが、酵素の働きがなければ、人間も動物も生きることはできません。生命活動の主役と言ってもいいでしょう。
酵素の構造は、ミネラルの周りにタンパク質が巻き付いたものですが、中心になるミネラルの種類や、タンパク質の巻き付き方によって、様々な種類があります。
現在、酵素の数は、約3000種とも、約5000種ともいわれています。
酵素の働きの特徴として、一つの酵素は一つの仕事しかできません。
そのために、数が多くなったともいえます。
たとえば唾液の中に含まれている、消化酵素として有名なアミラーゼというものがありますが、これは、デンプンを分解する酵素です。
このアミラーゼによってタンパク質を分解することはできません。
ちなみにタンパク質を分解するのは、植物に多く含まれるプロテアーゼという酵素ですが、同じく、プロテアーゼでは、デンプンは分解できないということです。